平成10年度調査 グリーンツーリズムの展開に資する多角的な交通計画に関する調査
1,調査目的
中山間地域では少子・高齢化による人口減少により、地域活力の低下が懸念されております。また今後定住人口の増加を望むことが困難な中山間地域においては、地域資源を活用して交流人口を呼び込むことが地域活性化にとって必要となってきます。一方、グリーンツーリズムによる地域振興にはいくつかの課題があり、本調査ではそのうち「輸送手段の問題」についての施策を提示することを目的としております。
2.調査の概要
調査の方法としましては、佐藤誠熊本大学教育学部教授を委員長とした委員会形式をとりました。なお、委員名簿は下記を参照して下さい。
グリーンツーリズムにおける交通の果たす役割としては、1)地域までの交通アクセス、2)ツーリズムの一環として楽しめる移動手段、3)交流拠点、という3つがあげられます。本調査では、モデル事業の実施を通じて、この3つの役割を踏まえた具体的な交通計画を実施し、その効果を検証するとともに、問題点を抽出しました。
モデル事業は、広域的に観光振興を進めている地域を中心に市町村アンケートを行った結果、大分県中津市と下毛郡4町村(三光村、本耶馬渓町、耶馬渓町、山国町)で実施しました。
モデル事業の成果については、フォーラムの開催を通じて紹介を行いました。また、学識経験者等有識者によるパネルディスカッションを実施し、「グリーンツーリズムの展開に資する多角的交通計画の具体的方向性」を整理しました。
1)民間バスおよび自治体所有バスの利用促進
2)グリーンツーリズムの各種テーマコースによる周遊
3)域内移動の選択性の向上
4)交流拠点である鉄道駅や道の駅の機能強化など
(委員名簿)
委員長 佐藤 誠 熊本大学教育学部教授
委員 外井 哲志 九州大学工学部助教授 注)肩書きは委員就任時